地元学吉本さん来村。

うぶやま未来会議の番外編で、熊本県水俣を拠点に、足下の宝を見直し磨く方法論「地元学」を提唱・実践なさっている吉本哲朗さんをお招きし、お話を伺いました。同行された国立水俣病総合研究センターの研究員 原田利恵さんの、日中に廻られた産山村ショートリポートを入口に、吉本さんのお話が始まりました。

水俣病。過去、これほど悲痛な社会的事件があったでしょうか。僕も子供の頃から、数多くのメディアを通じて、見聞きしてきました。病そのものとそれから始まった深刻な風評被害を背負った吉本さんたちは、世間が変わらないなら自分たちが変わるしかないと、地域に目を向け、言わば地元の再解釈を続けていったのです。
地域の方々の壮絶な日々は、ただただ口をつぐんで想像するばかりで、かつての水俣と比べれば、いかに産山村が恵まれているか、その現実を突きつけられているように感じました。

後日、吉本さんと再会し、杯を交わす機会がありました。その時も、うぶやま未来会議のことを気に掛けてくださっていて、「自分たちの宝に気づけるかどうかだなあ」と一瞬遠くを見るような表情をされました。いつか、吉本さんが驚くような産山村にしたいですね。(江副P)

地元学吉本氏01

地元学吉本氏02

 

 

 

見えてくるもの。

ここ数ヵ月、うぶやま未来計画立案に向けて、村内の各地区、さまざまなグループを訪ねて、いろんなお話を伺いました。自然、環境、農業、林業、教育、福祉、移住などなど、幅広いテーマに関する数多くの課題と可能性が浮かび上がってきました。
興味深かったのは、「信号がない」という事実を、短所と受け止める意見と長所と受け止める意見が両方あったこと。夜の暗さも同様でした。街灯が少ないと考えるか、星がきれいと考えるか、解釈次第でその価値が異なるんですね。示唆に富んだリアクションでした。

プロジェクトは今後、立案の段階に入っていきます。その際、いただいたたくさんのご意見を、言葉面のまま鵜呑みにすることなく、その根底に横たわる真意と取り組むべき本当の課題を見極めていきたいと思います。そして、それを解決する道筋を提示して共感をいただけるよう知恵を絞っていきます。乞うご期待。(江副P)

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第2回 産山未来会議

2回目となる産山未来会議を9月17日に開催。前回の財政しミューレーションとは大きく異なり、今回は各地区での座談会で上がった課題の整理を行いました。

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各地区で出された課題はさまざま。その中で重点的な課題を拾い出し、4つの分野に分ける作業を行いました。

各地区に共通する課題。地区特有の課題。課題が多岐にわたる分野。特定の課題が重複する分野。それぞれの課題をグリッドにわけて貼り出すことでグルーピングされて、村が直面する課題が整理されていきます。

ここからはロジックツリーに落とし込み、各課題の関係性を見ていく作業を行います。次は、産山村の資源(リソース)の整理。そこからアクションプランを作り、具体的な計画を組み立てていく予定です。(産山村役場 企画振興課)